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第3章 ジャケット
ラペルのロールは掴むべからず
スーツを試着していただく際、ほとんどの方がやられるある動作があります。
それは、
ラペルのロールを掴むこと
これは誰から聞いたわけでもないと思うのですが、不思議と無意識的に皆さんがやられるのです。これをやることで、ラペルの綺麗なロールがつぶれてしまい、やせ細った胸元になってしまいます。
安価なスーツはラペルに接着芯を使っているのに対し、ビスポークスーツは、動物の毛を使った天然の毛芯を使用しています。そのロールは本当に美しく、クローゼットにしまいたくなくなるほどきれいな立ち上がりをします。それを指でおさえてしまうことによって、せっかくの曲線が失われてしまうのです。
ラペルのロールを保つためには
ではどうすればいいのか。ラペルの裏から持ち上げるようにしましょう。こうすることで、見た目の印象もスマートに見え、かつラペルのロールの美しさが損なわれずに着続けることができます。
美しいロールは良い仕立てのスーツの証でもあります。ぜひ、大切に、守ってください。
それでも、どうしてもクローゼットにしまっていたり、オーバーコートを着たりすると、ラペルのロールはおさえられていってしまいます。そうなったときの解決策ですが、お手入れの項目でもご紹介しているわたしのお勧めアイテム、「ガーメントスチーマー」が活躍します。そのスチーマーを使い、襟を立たせた状態で、ラペルの裏側をスチームで当てていきます。襟を戻すと、ロールが完全に復活しています。
BERUNに来られた際にはやらせていただいていますが、見違えるほどきれいになります。ガーメントスチーマーがない方は、アイロンのスチーマーでも対応できますので、ぜひやってみてください。
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