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第6章 ネクタイ
ネクタイの種類
街を歩いているとよく、米大統領の着こなしを参考にしているのか、シンプルなネイビーのスーツに、原色の強い色味のタイ(多くは赤)をしている方を見かけます。
こういったコーディネートは会う方に強い印象を与えることができるため、営業などでは役に立つかもしれませんが、おしゃれとは縁遠いコーディネイトです。
欧州では、タイに華度な色を選ばず、中間色を選びます。光の当たり加減で美しい陰影が浮かび上がる、控えめだけど上質な生地のタイが理想です。
柄は「レジメンタル(斜めのストライプ柄)」、「無地」、「小紋(小さな模様がドットのように並んでいる柄)」、「ドット」、「総柄」などが代表的なものです。
<レジメンタルタイ>
レジメンタルタイの歴史は、16世紀の英国連隊旗の柄がはじまりと言われています。この旗の柄が首に巻かれるようになったのは、19世紀末頃からとなります。
このレジメンタル柄は国、州、海兵隊、軍隊、大学etc…によって、派生した団体がそれぞれの柄を持っており、そのタイを結んでいれば、どこに属している者かがわかるようにと作られた物です。
歴史を紐解けば何千種類とありますが、ルーツを知らずに着けていると極まれに恥ずかしい思いをすることもあります。とある昔、ロンドンを訪れた日本人が黒字に黄色のストライプのタイを締めていったとき、現地の方に、「オックスフォード大学の出身か」と訪ねられたという笑い話があります。
レジメンタルタイはブレイザーのようなアイビー・スタイルとは相性がよく、カジュアルでトラッドなアイテムなので、昔から愛されてきている柄です。
もしおしゃれなレジメンタルタイをお探しでしたら、細いピッチで何色も取り入れている柄ではなく、上の写真のような、広めのピッチで、2色か3色の同系色でまとめているレジメンタルタイのほうが品がよく、素敵です。ぜひ、探してみてください。
<小紋タイ>
わたしは、クラシックなスリーピース・スーツには、知性と品の良さがにじみ出る小紋タイをオススメしています。
日本ではあまり美しい小紋柄を見かけませんが、ヨーロッパでは当たり前のように着けられています。残念なことに日本で見かけたとしても、なぜか日本製のものは色や柄がどことなく野暮ったいものが多く、心に響くものが多くありません。小紋タイは、ロンドンストライプなどのストライプシャツに合わせても、品よくはまってくれるのが魅力です。
どちらかといいますと、ツーピースよりはスリーピースの方が、Vゾーンが華やかになりより魅力的に見える柄です。
理想を言いますと、ツーピースとスリーピースでは、タイの選び方も変えるほうがいいのです。
<ドットタイ>
ドット柄は点が大きければ大きいほどカジュアルで、小さい(ピンドット)ほどフォーマル度が高くなります。 祝いの場で活躍するのは、やはりシルバーグレーのピンドットタイでしょう。
<ソリッドタイ>
モダンでスタイリッシュな印象を醸し出すのは無地のタイです。何色かベーシックな物を揃えておくと、タイ選びに困ったときに役立ってくれます。
ダークネイビーのソリッドタイは、本当に何にでも合います。ぜひ1本持っておくことをオススメします。
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