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第7章 革靴
ロングホーズ
一般的には靴下とよんでいますが、これを読んでいただいている方は、ぜひロングホーズと覚えていただきたいです。ないがしろにされてしまうアイテムですが、あるフランス映画を見ていたらこんなセリフがありました。
「おいおい、ツイードに絹(シルク)の靴下とはおかしな格好だな」
足を組んだ瞬間にいわれたセリフでした。西洋の人たちは決して手を抜かないアイテムです。
ソックスというのは「短い靴下」という意味であり、「ハイソックス」という言葉は和製英語です。海外では膝下まである長い靴下を「ホーズ」といいます。特に、クラシックなスーツスタイルにはなくてはならない存在です。
また、靴下はたるんでいてもいけません。英国では、靴下がたるんだ奴に立派な奴がいるはずがないという見方もあり、「Pull up your socks」で「ふんどしを締めてかかれ」という意味になります。
<ロングホーズ>
靴下はトラウザーズと靴の接続部分であり、ここはスムーズにつなげ、違和感を感じさせてはいけません。靴下がたるんでいる、素肌が見えてしまっているということは、靴とトラウザーズがうまく繋がっていないということです。全体の調和を乱し、そこに無駄な視線を奪ってしまうことになります。
正式には「スイス・クロック」といいますが、ブランドマークのついた靴下は選ばないようにしましょう。わざわざブランドをPRするようなアイテムを履く必要なありません。
スーツに合わせるようでしたら、無地のダークカラーで、シンプルな物を選びます。色柄もあまり凝った物はビジネスウェア向きではありません。
色味としては、トラウザーズと靴のどちらかと合わせる、もしくは足して2で割った色がいいです。多くの人のワードローブはネイビーかグレーのスーツ、靴は黒か茶がほとんどであると思いますので、色はダークグレー、ダークネイビー、ダークブラウンの中で揃えると間違いがありません。
カジュアルなジャケットスタイルの場合には、アーガイル柄やボルドー、パープルなどを合わせてもいいです。座って足を組んだときに綺麗なホーズが見えると素敵です。
残念なことに日本ではホーズが売っているお店は少なく、ホーズという言葉すら知らない店員もいるほどです。一部の意識の高い百貨店や、最近ではAmazonでも販売しています。気に入った物が見つかりましたら、同じ色柄でダース、半ダース単位で購入する事をおすすめします。もし片方穴が空いても、一足まとめて捨てずにすむので経済的です。ドレッシーなホーズは薄手の物が多いので、なおさら足数が必要でしょう。
日本には「ハリソン」という業界では有名な靴下を製造している会社があります。
価格、品質どちらをとっても現在、このブランドを超えるホーズはないと思います。1,000円台から購入できる高品質のロングホーズです。
BERUNでも取り扱いをしております。一度履いてみていただけたら、ご納得いただけると思います。
また、ロングホーズについて語っている動画もお作りしましたので、ご興味がありましたら、ぜひご覧になっていただけたら幸いです。
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