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第3章 ジャケット
ツイードの種類
ツイードと一言で言いましても、種類や個性は本当に様々です。ここでは代表的なツイードをご紹介したいと思います。
ツイードの種類
ドネガルツイード(ドニゴールツイード)

北アイルランドの北西部にあるド二ゴール地方で作られているツイードを指します。
アイルランドの代表的な山岳種の羊、ブラックフェイスの羊毛の紡績糸を使ったツイード。
縦糸に太番手の白、緯糸にネップが入った色を使った肉厚で荒々しい表情のあるツイード。
ハリスツイード

日本では、ツイードと言えば、このハリスツイードを思い浮かべる方が多いでしょう。
スコットランドの最北西にアウターへブリデイズ諸島という島々があります。そこの島で一貫して作られているツイードをハリスツイードと呼びます。
19世紀初頭、スザーランド公爵夫人が、この地へ旅行した際、漁師の着ていたツイードに関心を持ち、島の開発を進めたところから、ハリスツイードの歴史は始まっています。
その後、1909年に、メリー・シ・ホース夫人が会長となり、ハリス・ツイード・アソシエーションを設立しました。
それまでは、各島々によりツイードの呼び名が変わっておりましたが、そこから統一され、ハリスツイードと呼ばれるようになりました。
ハリスツイードを目指して、私は2024年にルイス島に行って参りました。
生産から加工、フィニッシュまで、すべてこの島内で完結させることが、このハリスツイードの証明になっております。
シェットランドツイード

スコットランドの北部にあるシェットランドで作られているツイードのことを指します。
年間を通して、気温の寒暖差と、天候の変化が大きく、これにより島内に生息しているノルウェー山岳種の羊に荒い毛と細い毛を密接させると言われています。
産毛量は前の2つのツイードに比べると少なく、一度スコットランド本島で加工された後、島内で手作業により製織されています。
ツイードの柄
ヘリンボーン

ツイードと言えば、この柄を思い浮かべる方もいらっしゃると思います。
ニシンの骨という意味のこの折り柄は、その名の通り、ニシンの骨のように見える山型綾織です。
別名日本では、杉綾柄とも呼ばれ、ツイードの柄で最もポピュラーな柄の1つです。

同じ感覚の山形綾織以外では、ブロークン・ヘリンボーンと呼ばれる変則的な山形綾織もあります。
ダイヤゴナル

対角線という意味のこの 織り柄は、大きな綾目を大胆に模様化したものです。
昔は定番の柄でしたが、昨今では見かける機会が少なくなってきたように思います。
シェパードチェック

1830年にスコットランドへ移ってきたエリス家には、氏族別を表す格子柄である、クラン・タータンに相当するものがありませんでした。
そこで、それまでシェパード(羊飼い)達が着ていた白と黒のチェックのヒントを得て、エリス夫人が自分の土地での作業着用に考案し、それが評判になって広まったと言われています。
この柄が、スコットランドのディストリクト・チェックの母体とも言われています。
(ディストリクトチェックで最も有名なのは、ブラックウォッチです)
ピンチェック

大きな格子柄ではなく、細かな格子柄のことを指します。
ジャケットにそこまで柄を求めていないお方には、シンプルで上品さがあるため、着やすいと思います。
ウインドウペーン


窓の格子柄という意味から来ているこの柄は、スーツでも、ジャケット柄でも、数多くのバリエーションを持ち、着る楽しみを教えてくれるような柄です。
一色だけのウインドウペーンもあれば、何色も折り重なって構成されているウインドウペーンもあります。
ガンクラブチェック


英国の山岳種であるチェビオットの羊毛を主にブレンドした毛で織ったやや荒めの生地がディストリクトチェックの特徴ですが、1874年、アメリカのハンティングクラブの1つが、ユニフォームとしてこのガンクラブチェック柄を採用してから、この名で広まったと言われています。
スコティッシュディストリクトチェックとしては、最もポピュラーな柄の1つです。
グレンチェック

グレナカートチェックの略称で、スコットランドのグレンアーカート峡谷の何日なんでつけられたディストリクトチェックの基本的なパターン。
今ではツイードだけではなく、フランネルや、一般的なスーツ生地にも使われるほど定番の柄になっています。
オートミール バリーコーン

ひき割りからす麦のような小さな織柄で、ざっくりとした肉厚の素材に使われることが多くある柄です。
柄自体はおとなしいながらも、無地とは異なり、ツイードの魅力を感じさせてくれる柄です。
ハウンドトゥース

千鳥格子柄で知られるこちらの柄は、元はクラン・タータンの一種で、主に白と黒の2色から構成されるものです。
ハウンド(猟犬)トゥース(歯)に似ていることからこの名が付けられていますが、日本では鳥が羽ばたいているように見えることから千鳥格子と呼ばれています。
シンプルながら、特徴的な柄でもあるため、年代、性別問わず、多くの方に選ばれています。
2026年5月擱筆
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