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第5章 シャツ
シャツの襟型に困ったら
レギュラーカラー、セミワイド、ワイドスプレッド、カッタウェイ、タブカラー、ラウンドカラー、ボタンダウン、スタンドカラー、ウイングカラー、ワンピース、イタリアン、、、
代表的な襟型を挙げるだけでもこれだけの種類があります。実際、私の知る限りでは30~40種類はあるかと思います。
百貨店に行き、オーダーシャツコーナーに行くと、シャツの襟だけが置いてある棚があります。そこにはたくさんの種類の襟型が置いてあり、その襟に名前の入ったシールが貼ってあります。
こういうものは考えれば考えるほど、わからなくなってきます。これは全ての業界に通じる話だと思いますが、洋服業界の人たちは、飽きられないように必死に日々新しいネタを考えます。
では時計をぐるっと戻し、遠い昔まで戻ってみましょう。
何十種類あったシャツの襟型はほんの数型になっています。では新たに作られた襟型はいったいなんなのでしょう。これはシャツ業界の人たちが、本来ありもしないデザインをひねり出して考えたネタにすぎないのです。
そうとわかってしまえば、わざわざそれを選ぶ必要はないということがわかります。
私個人的なセレクトといたしましては、日頃作っているシャツの襟型は、「ワイドスプレッドカラー(セミワイド)」と「ボタンダウンカラー」の2種類のみです。
(※ワイドスプレッドカラーというのは、襟の開きが約120度のものをさします)
スーツに合わせるものはワイドスプレッドカラーで、カジュアルなものはボタンダウンにしています。
他にも色々と作ってきましたが、この2種類に行き着きました。このワイドスプレッドカラーが人の身体の大きさや雰囲気により、襟の開きが多少前後することはありますが、おおげさに開いたり閉じたりすることはありません。
身体の小さな方は、レギュラーカラーよりの開きにする方がいいでしょう。反対に身体の大きな方は少し開きを大きくしたほうが、窮屈な印象がなくなります。と言いましても、この変化は10~20度の違いです。
洋服は全体で考えると、他にも考えることがたくさんあります。このシャツの襟型に毎度迷っていては、全体のバランスを考える余裕がなくなってしまいます。
アメリカ人は、タブカラーが好きだったり、フォーマルのときはウイングカラーが好きだったりと、各国で好みというのもあります。
こちらの方も、シャツの襟型は全て同じにして、色と柄を変えて愉しむことを選ばれた方です。
こうすることで、ネクタイの結び方や、ジャケットの合わせにも困ることはなくなります。
他の章でもお話ししましたが、洋服選びのポイントは、選択肢をなるべく減らした方がいいのです。
「自分はこの襟がいいんダ!」と思われたら、もうそれで全てまとめるくらい潔く選んだ方が、コーディネートがうまくまとまります。
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