裏地は背抜きか総裏か


夏であれば「背抜き」、冬であれば「総裏地」を見かけることが多いと思います。
昨今ではカジュアル化している影響で、季節を問わず「アンコンジャケット」と呼ばれる仕様のものが増えました。

IMG_1729<アンコンジャケット>

アンコンジャケットの名前の由来は、
”Unconstructedアンコンストラクテッド=非構築的な”
という言葉から来ています。
従来の英国を重んじる構築的な(形式ばった)ものとは正反対の作りで、肩パッドや内側の副資材を取り除き、シンプルで着心地を最優先した仕様です。
アンコンジャケットのルーツは「洋装のカジュアル化の流れ」に詳しく書いています。
アンコンジャケットは着やすく、こなれた雰囲気が出るため人気があります。わたしもいくつか持っており、カジュアルシーンでは着用しています。
しかし本来の作られた目的は、永く着用するために作られたものではありません。リネンやコットンなど、カジュアル素材のものを休日用としてアンコン仕立てにすることは理にかなっています。しかし、ビジネスシーンで着用するスーツをアンコン仕立てにするのは、本来の着方とは少し変わってきてしまいます。

何もかも非構築的にしてしまうと、スーツの本来もっている”威厳”が失われてしまいます。
オーダーをすることの愉しみは、”時代に流されないスタンダードなものを求める”ということだと思います。
わたしが作るものは、夏物でも総裏地で仕立てることが多いです(人やシチュエーションによりますが)。なぜなら背抜きにしてしまうと、夏場かいた背中の汗が直接表地に触れてしまい、表地の痛みを早めてしまうことにつながるからです。また、シャツとの摩擦もおき、それも表地の疲弊につながります。裏地は表地を守る役目をもっているのです
そのかわり、夏物は薄い裏地を使用します。そして表地も薄く、ハリのある生地を使います。
既製服で流行の物を着るならいいですが、せっかくビスポークで仕立てるのでしたら、永く着られる物を作ったほうがいいと思います。

次ページ → ブレザーを着よう

 


Atelier BERUN

東京都新宿区神楽坂6-8-23

◆HP :    http://berun.jp/
◆FB :    Facebook
◆Blog : 伊達男日和 -Dandyizm Life-
◆Tel :   03-3235-2225


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です