スーツは着る名刺

日本に洋装文化がやってきて、約140年が経ちます。
洋服とは字の如く、西洋の服です。ファッションという言葉は、フランス語の「流儀」、「仕方」などの意味をもつ「facon(ファソン)」からきています。
当時はヨーロッパ諸国から、西洋文化が直接伝わってきていました。明治・大正時代の男性の洋服の着こなしはとても格好よく、男性とはどうあるべきなのかを考えさせられます。
今よりも上背は小さく、寸胴な体系であった当時の日本人が、なぜ昨今のスタイルのいい日本人よりも格好よく見えるのでしょうか。ファッションは昔よりも身近になったはずなのに、なぜ街を歩いていて、振り返るほどの洒落者は見当たらないのでしょうか。
わたし自身、「格好いい」と思う人に出会うのは、1ヶ月にせいぜい1人か2人くらいかと思います。戦争が終わり、ゼロからのスタートを切った日本は、戦前のイギリス文化から、アメリカへと大きく舵を切りました。アメリカが得意としている利便性を追い求めた結果が、現在の在り方です。
だからこそ今、見直してほしいのです。男性としての装い、着こなしとはどのようなものなのかを。

わたしは「スーツは男性の着る名刺である」と思っています。
「スーツは消耗品。1,2年着て使い捨てるから安物でいい」。また、「男は中身で勝負だ」とおっしゃる方もいます。
そういった方々を、わたしは決してわるいとは言いません。
しかし、人として日本に生まれてきた以上、必ずスーツを着なければいけないときがあります。冠婚葬祭、入学式、パーティなど。
わたしは結婚式に参列するたび、日本のフォーマルウェアの水準の低さに懸念を抱きます。
当の本人はおしゃれだと思っていても、周りからはただマナーをわかっていない人だと思われてしまうことがあります。多くの人が、ファッションとマナーをはき違えているのです。
ルールやマナーの多さに嫌気がさし、自由気ままに振る舞う方がいたとします。もちろん、自由であることがいけないわけではありませんが、作法はその人の品格を表すものになります。立ち振る舞い、話し方など、その人をさし示すものは数多くあります。ヨーロッパ諸国では、この装いや礼節の大切さをしっかりとわきまえています。

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