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第10章 季節
夏をおしゃれで華麗に乗り切る
夏のおしゃれは大変です。多くの人がおしゃれを諦める季節だからこそ、素材と色を厳選して愉しめるようになりたいです。
「夏は暑いからタイをしないほうが涼しい」という発想は、クールビズ社会が作り出しました。実際、本当にただタイを結んでいるだけで暑く感じるのでしょうか。きっと、それはいつも結んでいるタイの”素材や色”が重苦しいものばかりだからだと思います。夏のタイの素材は「シルク」「リネン」「コットン」などを選び、色は明るめのタイを選ぶと、涼しげで気持ちがいいものです。
また、夏の定番は「ニットタイ」です。ネイビーのニットタイは汎用性が本当に高いので、一本持っておくことを強くお勧めします。
<ネイビーニットタイ>
ノータイで半袖シャツを着ていても、うちわを仰ぎ、汗びっしょりで暑そうな顔をして歩いている人は、どんなに軽装でも暑苦しく見えてしまうものです。
夏になると半袖シャツを着る方が増えますが、実は半袖よりも、長袖シャツのほうが体感が涼しく感じるといわれています。これには大きく2つ理由があります。
まず長袖シャツにすることで、腕にかいた汗を吸ってくれるため、体温の調整ができます。
2つ目ですが、直射日光が直接肌に当たる部分が少なくなるため、日光による体温の上昇を防ぐことができます。これは理科の実験を思い出していただきたいのですが、透明なビーカーに水を入れ、日中外に置いておくものと、ビーカーの周りを布で覆い、同じ環境に置くものを2つ比べたとき、透明なほうは水温が大きく上がりますが、布で覆っていたほうは前者ほどは上がりません。直接肌に日光を当てるのは肌にも悪影響です。そしてなにより、半袖シャツはどうにも見た目がわるいです。
シャツはなるべく綿か麻素材を選びましょう。形態安定のものは生地に加工を施しているため、本来生地がもっている通気性が損なわれてしまいます。それに合わせて、夏の涼感系のシャツ生地はポリエステルなどの化学繊維が入っているものも多いです。形態安定のもの、化繊の入っている生地は吸湿性がわるく、生地が汗を吸わないため、べたつき不快感が残ってしまいます。
夏にはぜひ、麻のシャツを着てみてください。もう綿の生地には戻れないと思います。「速乾性」、「抗菌作用」、「吸湿性」いずれも優れた麻は、夏のシャツの代名詞です。
ビジネス上、麻はカジュアル感が出て難しい。ということで綿素材で選ぶようであれば、ブロード織のような表面がつるっとした物ではなく、オックスフォードのような凹凸のある生地の方がベタベタせず、不快感が少なく着用できます。
<メッシュ生地 fabric by SOMELOS>
こちらのシャツは綿100%で、夏に特化したメッシュのシャツ生地です。インナーはベージュの袖と首元が切りっぱなしになっているもの(通称カットオフ)が不可欠ですが、こちらも麻に負けず劣らず、とても快適に過ごすことができます。
夏は暑い、そして冬は寒いです。だからこそ、季節に見合った素材と色を選んで、毎日を愉しみましょう。
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