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第8章 フォーマルウェア
ディナージャケット(タキシード)の襟の形
ショールカラーかピークドラペルか
タキシードには大きく分けて、へちま襟と呼ばれている「ショール・カラー」と、剣襟の「ピークド・ラペル」の2種類の襟型があります。この2つは大きく、英国式と米国式で分けられています。
アメリカでは、「ショール・カラー」が一般的です。 一方、イギリスやヨーロッパ諸国では、「ピークド・ラペル」が多く用いられています。それはヨーロッパでは、タキシードは燕尾服が原型として作られたものであるからと解釈しているためです。
<ピークド・ラペル>
<ショール・カラー>
襟には拝絹を使う
ディナージャケットの襟には通常の表地ではなく、シルク(絹)をあしらいます。ここを日本では「拝絹」、正しくは「シルク・フェーシング」とよびます。
スーツは軍服(詰め襟)からきており、襟をたおして着たことから今の形になりました。昔、裏地には今のように化繊ではなく絹が使われていたことから、襟(昔は裏地部分)に絹が使われているという背景があります。
また、ディナージャケットは夜に着る服のため、照明で顔が明るく見えるようにラペルに絹を使います。朝に着るモーニング・コートのラペルが絹ではないのは、自然光のなかで着用するからです。フォーマルの装いはすべて意味がある。それを知って着ることで、より洋服の面白さが垣間見えてくると思います。
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