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第8章 フォーマルウェア
タキシードの代わりになるスーツ
フォーマルなスーツが欲しいけど、タキシードだと流石に着る機会が少なすぎて勿体無いと思う方はいらっしゃるかと思います。
そのようなお方のために、見た目はタキシードに近い雰囲気だけど、スーツとして使うことができる1着の作り方をお伝えいたします。
まず生地選びからですが、色は黒、またはミッドナイトブルーのどちらかです。
ミッドナイトブルーとは光の当たり方によっては、黒よりも黒く見えるというと言われている深いブルーカラー。
そして生地感は、質実剛健でタフな生地ではなく、しっとりと上品さのある生地を選びます。Super120や130と言われているような糸の細い生地を使うのもいいでしょう。
お次はデザインです。
ここは箇条書きでお伝えしていきます。
・シングルのピークドラペル(ダブルでもOK)
・前釦は1つか2つ
・ボタンは生地を使ったくるみボタン
・腰ポケットのフラップはなし
・ノーベントが理想だが、サイドベンツでもよし
・トラウザーズの裾はシングル、またはモーニング
・ベルトループはなし、サイド尾錠
・タックは1タックか2タック
・もしあればベスト付き
シングルのピークドラペルにすることで、グッとフォーマルな雰囲気になります。
よりタキシードらしい雰囲気にしたいのでしたら、前ボタンは1つ、そして腰ポケットのフタはない仕様にする方が、より厳格な印象がいたします。
元々このフタは雨蓋と言われているもので、外で着る上着に用いられていたデザインでした。タキシードは基本的に、その姿では外を出歩くものではなかったため、ない方がよりフォーマルな印象になります。
今回はスーツのお話ですが、スーツでもこの雨蓋はなくても良いので、よりフォーマルなスーツを考えている方は、最初からない仕様にするのも良いと思います。
ベントもない方がよりフォーマルに見えますが、こちらはお好みでよろしいかと思います。
ボタンは水牛やナットボタンが基本ではありますが、生地を使った包みボタンにすることで、よりタキシードに近い見た目になります。
裾についてですが、ダブルの裾はカジュアルなスーツに用いられるため、裾はシングル。より良いもので言いますとモーニングが望ましいです。
モーニングの裾というのは、前よりも後ろの丈の方が1,2cm長く作られている仕様です。足が長く見えるという効果もあります。
フォーマルなスーツにおいてベルトはNGです。サイド尾錠でウエストを調整する仕様にし、ブレイシーズ(サスペンダー)でトラウザーズを吊り上げましょう。
ノータックはスポーティなスーツになりますので、ドレッシーな印象にするためには、やはりタックがあった方がいいです。
そして、ツーピースよりはスリーピースの方がよろしいでしょう。
お次は必要な小物です。
・ボウタイ(蝶ネクタイ)
・ブレイシーズ(サスペンダー)
・靴は黒のストレートチップ
・カフスボタン
・カフスを付けられるホワイトシャツ(ブロード)
ボタンのシャツですと、やはりカジュアルな印象になってしまうので、ダブルカフスでカフスボタンを着けましょう。
ここまで装いを固めて、ボウタイを結べば、もうぱっと見た印象はタキシードに見間違えるほどです。
実際、私は過去にドレスコード:(※)ブラックタイというパーティに参加したことがありますが、実際にこのくらいのフォーマルなスーツでこなしている方がちらほらいました。
(※)ブラックタイ→ドレスコードがブラックタイの場合、黒いネクタイを着けるという意味ではなく、タキシードを着てくるという意味になります。
このスーツを1着持っておけば、フォーマルな場面でも着られますし、日常的に着るスーツにしては少々ドレッシーな雰囲気にはなりますが、夜の食事会やパーティなどでも、肩肘張らずに着ることができるので、このようなバランスのスーツも持ち合わせておくとよろしいかと思います。
2026年6月執筆
Atelier BERUN
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