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第3章 ジャケット
春夏のジャケット生地
昨今の日本の夏の暑さは、凄まじいものがありますが、四季を通じて、洋服を楽しみたいという方に、昔から日本の夏で愛用されてきている生地をご紹介したいと思います。
コットン


コットンはアオイ科の植物で、その種子の周りにできる白い綿毛から取った繊維で織物を織っています。
1本の繊維は扁平でよじれており、その断面を見ると中が空洞になっているため、コットンの生地はほつれにくく、型崩れもしにくい、なおかつ軽くて保温性もあるという生地です。
シアサッカー


夏の定番生地の1つ。張力の異なる2種類の縦糸を配列して、収縮率の変化により、一方を縮ませて縞模様を作り出しています。
生地は縞柄が一般的ですが、無地のものや、格子柄のものもあります。


コットン素材が定番ではありますが、シルク素材や、昨今ではウール素材のシアサッカーも出てきております。
コードレーン
縦糸が1〜5本おきに何本か引き揃えた糸を平織りにし、コード状の畝を表した織物。
主にコットンの生地が使われることが多く、やや硬めの手触りで冷たい感触の春夏向けの素材です。
昨今の日本では、真夏に切るのは難しいかもしれませんが、4〜7月頃まで着るのにはうってつけの生地です。
マドラス


インド南東部の州マドラスで古くから来られているため、その地名から取られた生地。
通常は、長い綿繊維の「(※1)カード糸」を主に、強度を与えるために「(※2)コーマ糸」を加え、糸染めの糸で平売りにした縦縞、または格子柄。
インド綿特有のカジュアルな表情があるため、カチっとしたビジネスのシーンで着るというよりは、普段着として使うのがよろしいと思います。
(※1)良質の糸を作るときには、清梳綿機コーマという機械に通すが、それを通さない糸の事
(※2)コーマに通して、短繊維や夾雑(きょうざつ)物を取り除いた糸
リネン


リネンはアマ科の植物、亜麻の実の芯である木質部と、表面の中の靭皮(じんぴ)から取った繊維を織ったもので、木綿と比べると長いため、撚り合わせるのが用意で耐久性に優れています。
また、吸水性が高く、早く乾くという長所も持っています。
ただ、ペクチン質、ゴム質を含んでいるために、シワになりやすいと言う側面もあります。
このシワを改善するために、ポリエステルを混紡して作る生地もありますが、やはり麻100%の弥勒は他には変えられないものがあります。


リネン100%ですと、カジュアルな雰囲気になりすぎるという方もいらっしゃると思います。
そのような場合は、ウールと合わせたウールリネンや、ウール・シルク・リネンと言ったリネン混紡の生地を選ぶことで、リネンの風合いも楽しむこともでき、相対的にバランスの取れたジャケットになります。
以上の4種類が、代表的な春夏向けの生地ですが、シアサッカー、コードレーン、マドラスは主に、コットン素材が使われているのに対し、リネンは麻素材のため、清涼感、涼しさを求めるなら、リネンに勝るものはないでしょう。
わたし自身も6月に入ればリネンに頼りっきりです。
コットンのジャケットは、初夏と晩夏の短い時期に、思う存分楽しむのがよろしいと思います。
2026年5月擱筆
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