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第1章 洋服の哲学
感動する買い物にはストーリーがある
不必要な洋服ばかりが並ぶクローゼット
わたしを含め、これを読んでいただいている方は、これまでの人生、多くの洋服を買ってきたと思います。
大人になって身長の成長が止まり、良いものを若い頃から買い続けていれば、とっくに服選びには困らなくなっていたはずなのに、ふとクローゼットを見渡すと、あまりワクワクしない洋服ばかりが並んでいる、そんな方もいらっしゃるのではないでしょうか。
本当に必要なものではない洋服を買ってしまうことで、買い物疲れをしてしまい、気がつけば洋服なんてどうでもいい。。と諦めの境地に入ってしまう方も少なくないかもしれません。
確かに、今はファストファッションが一般化したので、安くそれなりに良い洋服を揃えることは簡単になりました。
ですが、ファストファッションはよくもわるくも、それ以上ではありません。
やはり職人が熟考して、丹精込めて作り上げたものとは全く異なるものです。
このページをお読みいただくにあたって、ファストファッションを身にまとうことで満足している方にとっては、あまり興味のある話ではないことを先にお伝えしておきます。
これからの買い物は、決して間違えず、数は多くなくとも良質なものを揃えていきたいという方に、ぜひ読んでいただきたいです。
安いから買おうはやめる
ここから新たに洋服を買い揃えていくために、自分が買った物を買った金額以上の価値になるよう、思考パターンを変えてみることをぜひ取り入れてみていただきたいです。
まず、これはセールで安くなっているから買おう!今年の流行だから買おう!仕事で疲れたから何か買おう!という行動をやめてみるということです。
これはセールでとても安い!けれど、果たして自分はこれを5年後、10年後もワクワクして着ているだろうか。一時的な流行に踊らされていないか。ただ安いというだけで購入をしようとしていないか。というところまで考えてみていただきたいのです。
物を購入するとき、人は意外とこの思考までたどり着くことなく、行動してしまう場合が多いと思います。70%、80%オフといわれてしまうと、思考が鈍ってしまうのも致し方ないでしょう。
大抵の不必要な洋服は、この一次的思考の決断によって買い揃えられていきます。
かくいうわたしも、この一次的思考によって、今まで本当に文字通り山のように着なくなった洋服を買ってきました。ですが思い立ってみれば、本当に求めていたもの、自分が探しに探してようやく見つけたものは、購入してから何年経っても、色あせることがないということも経験しています。
自分の買い物パターンを俯瞰的に見る
無駄な買い物を防ぐためには、自分の購買パターンを俯瞰から見ることを意識してみましょう。
しっかりと熟考をした後に物を購入することで、本当に求めていたものを手に入れることができる回数が格段に増えます。
10年20年と、着続けてもいいと思えるものに囲まれる人生を想像してみて、これからの買い物を楽しんでみてください。

わたしも思い返してみると、いつも行くお気に入りの古着屋があるのですが、A店で買った古着は購入する時はいいと思って買ったはずなのに、すぐに飽きてしまうものがほとんどでした。
対してB店で買ったものは、クローゼットにかかっているのを見れば見るほど、いい洋服を買ったなぁと納得いく洋服ばかりでした。
ここで見えてくるのは、趣味の合う店選びがしっかりとできているかどうかということ。店長、オーナーのセンスを自分自身のセンスの周波数が一緒であれば、良い出会いになりますが、少しでもずれていれば、すぐに飽きが来てしまいます。
このように、自分の買い物パターンを俯瞰して見てみることで、今後どのような買い物をしていけばいいのかが見えてくると思います。
物にはストーリーが大切
私が日頃から息を吸うように買い物をしていて、ようやく気がついたことがあります。
今この物あまりの時代に、一つのものを愛し続けるというのは、なかなか簡単なことではありません。
昔はもの自体が高価であったため、一つのものを長く使うということは自然なことでした。
ですが、今はものの価格が安くなってきたということもあり、ものが壊れたら買い替えればいい、というサイクルに変わってきました。
そのサイクルの結果、ものに対する愛着がなくなり、ものの価格だけではなく、価値自体も落ちてきてしまったと思います。
ですが、どうしても手放せないものというものがあります。それはどういうものかというと、ストーリーがあるもの。
例えば、幼少期の頃から持っているぬいぐるみなど、古くなったから買い替えようとなるでしょうか。
そのぬいぐるみには長く付き合い続けたという物語があります。その自分とそのものに刻まれたストーリーがあれば、そのものに対する愛着はなくなることはないのです。
これは洋服にでも言えることです。今は簡単にフリマアプリで物を安価に購入できる時代ですが、わざわざ足を伸ばして、人に会いに行き、ものを購入するというプロセスを踏む。そのようにあえて手間をかけることで、そのものを購入した後も”思い出賞味期限”が長く続くのです。
私はこのことに気づいてから、フリマアプリを全てアンインストールしました。結果、ただ物を買うという行動をしなくなったので、余計なノイズがなくなり、ただ人を介して出会ったものを購入するという買い方だけになりました。物を購入する量は減りましたが、その分一つひとつの買い物に思い出が残っていますので、クローゼットを見た時に喜びの感情が湧いてきます。
良い物を作り、評価を受けるという時代は終わりを迎えようとしています。これからはマーケティング、ブランディングの上手い会社が残り続けていきます。そうなりますと、浮ついた情報に踊らされていては、本当に良い物を手にいれることができません。本当に良いものに出会うためにも、簡単に得られる情報ではなく、自分の足で取りに行く情報を大切にしましょう。
AI社会が進んでいけば行くほど、人との思い出、そのものとの出会いのストーリーというのが、最も価値の高いものになっていくでしょう。
最終編集 2026年9月
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