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第10章 季節
夏はリネンシャツ
リネンシャツ
BERUNでは夏になると、毎年リネンシャツをお勧めしています。
GWが明けると、わたしは”ほぼ”麻しか着ません。スーツスタイルのときには、綿のメッシュ地のシャツを着ることがありますが、スーツのときでもリネンシャツを合わせることが多くなります。
<盛夏向きのコットン100%のメッシュ生地>
麻は何色を選ぶべきか
<天気のいい日は明るい色を着たくなる>
麻は選択できる色がたくさんあります。どんな色柄を選んでもやりすぎた感じにはなりません。麻という上品な素材がそうさせます。
「夏はジャケットを絶対に着ない。リネンシャツは1枚で着る」という方には、わたしは色のあるリネンシャツを提案しています。青、ピンクに限らず、ラベンダー、レッド、グリーン、ダークネイビー 。柄物であれば、ストライプ、チェックなど。
アイテムが少なくなる夏だからこそ、シャツ1枚の存在がとても大切になります。
夏でもジャケットを着る、またはスーツを着る、という方にも、麻のシャツはとてもおすすめできるアイテムです。
そういった方には、色はホワイトかブルーをメインで提案します。麻のピンクはカジュアル感が強いため、ジャケットスタイルにはあまり合いません。着慣れてきたら、ラベンダーのリネンシャツなんかをジャケットに合わせるのも素敵でしょう。
白の麻の魅力
たくさんの色で遊べる麻ですが、やはり一周まわると白の麻がとても魅力的に感じます。
飾り気のないホワイトリネン。真っ白な麻のシャツを着て休日を過ごす。まさに男の美学です。
わたしのお客様では、毎年買い足している方が多くいらっしゃいますが、そうなると、天気に合わせて着たい色を選ぶことができるようになってきます。かんかん照りのときはレッド、オレンジ、ピンク、イエローなど。曇り、雨の日は、ブルー、ネイビー 、グレー、カーキなど。
まず1、2着作ってみると、これなしではいられないと、リネンシャツのファンになると思います。本当に着心地がいいため、夏のファッションの概念が変わると思います。
リネンシャツの誤解
巷に売られているリーズナブルなリネンシャツを手にしたことがある方がよく言われるのは、ほんの数回で着られなくなってしまったという苦い思い出があるということです。おそらく、生地が相当薄く、縫製も甘い作りのため、1シーズン保てば御の字という発想のもと、作られたものなのだと思います。
「リネンシャツ=弱い、そして自宅で洗えない。クリーニングに出さなくてはいけないから面倒」というイメージがある方が多いようです。
ですが、本当に良質な麻で、しっかりと縫製されたシャツを着ていただけたら、きっとリネンシャツのイメージが、
「リネンシャツ=強い、自宅でガンガン洗える、ノンアイロンで洗いざらしで着られる、着れば着るほど風合いがよくなってくる」に変わると思います。
わたしが毎年、壊れたおもちゃのように(笑)、麻、リネン、LINEN!と言っているのには理由があります。
それは作った方が本当に楽しそうに麻のシャツを着ていて、毎年夏が来るのを楽しみにしてくださる姿を目の当たりにしているからです。
半袖シャツはありか
真夏が近づくと聞かれることが多いのですが、わたしは半袖シャツは決してお勧めしません。
昨年、シアサッカーの生地で半袖シャツでお作りしたものもありますが、よほどどうしても!!!と言われない限りは、こちらからはまずお勧めすることはありません。
理由は、シンプルに格好がよくないからです。身体の華奢な我々日本人が、格好良く着こなせるほど半袖シャツはそもそもお洒落なアイテムではありません。それを着こなすためには、相当鍛錬した肉体と、着こなす自信を持ち合わせていないと難しいでしょう。
暑い夏の日にどうしても涼しさを感じたい場合は、袖をまくりましょう。それもカフス巾そのままくるくると巻き、肘を露わに見せるのはみっともないです。
より美しく袖まくりを見せるには、カフス(袖)をまず半分におります。そこから2、3回巻いて、7分くらいで止めます。
こうすると、まだそこまでみっともなく見えない、袖のまくり方になります。
Tシャツ姿よりも涼しく、ポロシャツよりもエレガントで、扱いが簡単なリネンシャツを、わたしは一生夏のワードローブとして、愛用し続けます。
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