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第7章 革靴
シューツリーは必需品
「シューツリー」は靴にとって、ハンガーと同じ役割を担っています。つまりシューツリーに入れずに靴を保管しているのは、ハンガーにかけずに洋服を保管していることと同じくらいの扱いをしているということです。
個人差や季節によっても異なりますが、人の足は1日でコップ1杯分ほどの汗をかくといわれています。その靴の中にしみ込んだ汗をしっかりと乾燥させるためにも、同じ靴を2日続けて履くことはやめましょう。できれば、3日は休ませた方がいいです。
着用時以外は木製のシューツリーを入れることで、ソールの反り返りや履きじわを伸ばし、また靴の中の湿気も取ってくれるため、靴の寿命が伸びます。履きじわを伸ばさずそのままにしておくと、そこから革が痛んでいき、亀裂が入り靴の寿命を早く迎えることになってしまいます。
上の写真のように、シューツリーも価格帯が100円~20,000円までと、たくさんの種類があります。こちらは靴の価格に合わせて選ぶといいと思います。
右の物のように、木に塗料を塗って高級感を出している物もありますが、本来の吸湿性は損なわれてしまいます。高級感があるためビスポーク靴や高級既成靴にはいいと思いますが、日常的に使うのは、真ん中の無垢の木を削りだしたタイプをお勧めします。
ジョンロブやエドワードグリーンなど、一線を画した高級既成靴や、本格的なビスポークシューズは、より足形に合わせた立体的な木型でしっかりと吊り込んで作っていものが多いため、それらは少し贅沢をしていいツリーを揃えましょう。靴は足に入っているよりツリーに入っている時間のほうが長く、より木型に近いものを選んだほうが、靴の形は綺麗な状態が保たれます。親指、小指、履きじわ部分、甲、かかと、これらが面でしっかりと沿って無駄なく入っているようでしたら大丈夫です。
代表的なものでは「ブナ」、「ライム」、「シダー」、「カバ」の4種類が使われていますが、いちいち木の特性まで気にする必要はないと思います。何より大切なのは、脱いだら忘れず入れることです。
ブナ…硬さ、耐朽性・難腐敗性に優れており、木型に使われている素材。
ライム…ブナに引けを取らない硬さをもち、最も軽い素材。
シダー…耐久性もさることながら、特有の香りをもつ。
カバ…建築資材にも使われる素材。コストパフォーマンスに優れた素材。
安価な物で、左のプラスチック製の物がありますが、こちらは出張や旅行時には役に立ちます。木製のツリーは重いため、短期的な旅行であれば、軽く持ち運びがきくプラスチック製の物を使うのをおススメします。
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