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第7章 革靴
スリップオン(Slip-on)
スリップオンシューズは靴紐がなく、足を滑り込ませて履くようにした短靴の総称です。
スリップオンの代表「ローファー」は1940年代にアメリカで生まれました。元のデザインは、ノルウェーの室内履きから派生した物です。ローファーという名前は「怠け者」という意味を持ちます。
グッチが1953年に発売した「グッチ・ビットローファー」と呼ばれるデザインがこの形の代表です。楽に脱ぎ履きできることから、カジュアルシューズとして用いられており、ジャケパンやカジュアルシーンでの足元にマッチする靴です。
<GUCCI ビットローファー>
中でもローファーとの組み合わせで最も合うのはアイビー・スタイルでしょう。少しくだけたアイビー・スタイルは、気の抜けたローファーとの相性が大変いいのです。
<タッセルローファー>
サイドエラスティックというデザインの靴もあります。こちらは日本ではあまり履かれていないデザインですが、西洋では人気のあるデザインです。こちらのサンプル写真はコンビの仕様になっていますが、黒やダークブラウンが一般的です。靴の先が紐靴と同じようなデザインになっているため、スーツスタイルにも合わせることができます。わたしは脱ぎ履きの多い日本では、もっとこの靴が浸透していいと常々思っています。ビスポークでは人気のある、玄人好みのデザインです。
<サイドエラスティック>
スーツスタイル、ジャケパンスタイルに合わせられる便利なデザインが、「モンクストラップ・シューズ」という形です。これは昔修道院が履いていた靴が元になったことから、この名がつけられております。甲の上に共革のストラップとバックルで留めるデザインで、このバックルが2つ付いている物を「ダブルモンクストラップ」と呼び、近年は定番靴となり、好まれているデザインのひとつです。
<シングルモンクストラップ>
<ダブルモンクストラップ>
スリップオンのよいところは、脱ぎ履きが多い日本では紐をほどいたり結んだりする必要がないことです。
わたしは人のご自宅に上がる予定があるときは、スリップオンの靴を選びます。
玄関先でもたつくことなく、スムーズに着脱ができるため、気持ちの良い時間を過ごすことができます。
今日一日どういう行動をするのか、それによって靴を選ぶこともまた楽しいです。
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