着丈の理想的な長さ


着丈の長さは、ラペルの幅と同様に、時代の流れによって変動していきます。しかし、昔からバランスのいい着丈の長さはきまっております。総丈(首の付け根から踵までの長さ)÷2という長さです。
他にも「親指の先端までの長さ」、「中指の第二間接までの長さ」ということもありますが、この3つの測り方に全て共通しているのは、お尻がしっかりと隠れているということです。
現代の上着丈は短く、お尻の真ん中程度までしか隠れていない物が主流になっています。

わたしはスリーピース・スーツなら、しっかりとお尻が隠れるまでの着丈を理想としています。ツーピース・スーツ、またはジャケパンスタイルの場合は、それより1~2cmほど、短めにお作りすることを意識しています。それ以上短くすることは、わたしはあまりお勧めしておりません。
上着丈は方程式から見て仕上げることもできますが、何よりその着る方の体格によってバランスは異なってきます。たとえば背の低い、または肥満型の人にすっぽりお尻が隠れるくらいまで着丈を長くしてしまうと、上半身が長く見え、スタイルがかえってわるく見えてしまいます。反対に、細身の背の高い方が、着丈の短い上着を着ていると、とても貧相に見えてしまいます。

IMG_7333<お尻がしっかりと隠れているのが理想>

余談ですが、昔の男性のフォーマル服は、「モーニング・コート」や「イヴニング・コート(燕尾服)」のように、前が短く後ろが長い服が一般的でした。これは、”男にはお尻などないように見せる”という、おしゃれを超越した究極の美意識が詰まっています。つまり、男性がお尻の輪郭を見せるなんということは、愚の骨頂であるという発想だったのです。
肌も同様に、スーツには膝下まで隠れる「ホーズ(膝までの長い靴下)
を履き、座ったときに裾が上がり、すね毛が見えるなどという姿は絶対にタブーでした。
生涯洒落者であり続けるためには、トレンドを横目で流し、その上で自分のスタイルを貫き、日々構築し続けることが大切です。過剰な装いは、自らの品格を落としてしまいます。

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