コーディネートに悩む。または、お店に行っても、何を買えばいいのかわからない。買ったものの、何とどう合わせたらいいのかわからない。そのような悩みをお持ちの方も多いと思います。
わたしが洋服を選ぶときはいつも、お気に入りのものを基軸にして、コーディネートを決めています。自分自身の「My favorite things」＝（お気に入り）を決めることが大切です。

これはフォーマルウェアに限らず、カジュアルウェアでもそうです。晴れの日、雨の日、気温が20度前後のとき、15度前後のとき。朝と夕の気温の寒暖の差が激しい季節など。
手持ちの洋服を細かく分類別に分けていくと、洋服選びに悩む時間は極端に減ります。わたしは服飾関係者ですが、洋服を選ぶことに多くの時間を費やすのは無駄だと思っています。もちろんその時間がたまらなく好きだという方もいるので（わたしもそうです）、そういう方は存分に悩んで愉しんでいいと思います。これからの項目では、少しでも悩む時間を減らしたいという方のために、わたしなりの季節とオンオフの洋服の選び方と、お気に入りをお伝えいたします。少しでも参考になれば幸いです。

私はこの四季折々季節の豊かな日本で、通年使えるオールシーズンの洋服しか着用しないという選択は本当にもったいないと思っています。この恵まれた国だからこそできる、洋服の愉しみ方があります。

今回ご紹介しているわたしのワードローブは、ほとんどが英国製のものです。これを見られて、英国の服にしか興味がないのか、と思われる方がいるかもしれませんが、わたしはイタリア、アメリカ、フランス、日本の洋服も大好きです。
わたしは英国がすべてである、英国が完璧だというつもりでお話するつもりはありません。ですが、自分自身がどういうスタイルを持てばよいかという軸を決めることで、洋服選びがとてもスムーズになることをお伝えしたいのです。自分自身の軸が一本でも決まることで、それ以外のスタイルのものを選ぶ手間を省くことができます。